研究課題/領域番号 |
15K13916
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
津守 不二夫 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10343237)
|
研究分担者 |
桐原 聡秀 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (40362587)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | ソフトメカニクス / 3次元プリンタ / 磁性粒子 / アクチュエータ |
研究実績の概要 |
磁性粒子分散弾性樹脂(エラストマー)は外部磁場駆動型アクチュエータのためのキーマテリアルである.本研究では,内部構造として粒子鎖状構造を有する材料に注目し,このような内部構造までも含めた3次元プリンタを開発することを目的としている. 本年度は紫外線硬化樹脂としてシリコーンゴム系の材料(ポリジメチルシロキサン)を用い,磁性粒子として微細な純鉄粉末(平均粒径5μm)を用いた.予備実験的な項目として以下を試した.(1)磁場中での磁性粒子鎖の成長状態の確認,(2)粉末を混合した樹脂内にどこまで紫外線が透過するか.(3)粒子による散乱による精度の影響はどの程度か,(4)紫外線硬化範囲の境界での粒子鎖状態の確認,(5)積層硬化実験,(6)3次元構造の作製実験,である.これらより基礎的な知見が得られ,翌年度のプリンタ開発につながる結果となった.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
磁性粒子分散弾性樹脂(エラストマー)は外部磁場駆動型アクチュエータのためのキーマテリアルである.本研究では,内部構造として粒子鎖状構造を有する材料に注目し,このような内部構造までも含めた3次元プリンタを開発することを目的としている. 本年度は紫外線硬化樹脂としてシリコーンゴム系の材料(ポリジメチルシロキサン)を用い,磁性粒子として微細な純鉄粉末(平均粒径5μm)を用いた.予備実験的な項目として以下を試した.(1)磁場中での磁性粒子鎖の成長状態の確認,(2)粉末を混合した樹脂内にどこまで紫外線が透過するか.(3)粒子による散乱による精度の影響はどの程度か,(4)紫外線硬化範囲の境界での粒子鎖状態の確認,(5)積層硬化実験,(6)3次元構造の作製実験,である.これらより基礎的な知見が得られ,翌年度のプリンタ開発につながる結果となった. これらはすべて計画通りのものである.
|
今後の研究の推進方策 |
前項に示したとおり,基礎的な知見が十分に得られてきたため,まずはプリンタ装置として完成させる.現在は磁場印加を手作業で行っている.つまり,永久磁石を決まった位置に決まった時間だけ手で配置している.磁石を2軸に回転する機構を作製し,プリンタが自動運転可能となるように,現在作製中の装置に組み込む予定である. また,実際に磁性粒子鎖を配向させた構造を作りこみ,構造の駆動実験を行い,本手法の有効性を示す予定である.
|
次年度使用額が生じた理由 |
おおむね計画通りの支出であったため,7万円程度の次年度使用額である.
|
次年度使用額の使用計画 |
ほぼ計画通りの使用計画を続ける.
|