水の流れを制御する機械であるポンプやバルブは最先端研究分野において、小型化が求められているが、従来の機械工学では、電源やワイヤーなどが不可欠なため限界がある。そこで研究代表者らは、これらの問題のない生体筋肉組織の利用を考え、ミミズ筋肉を用いた小型ポンプを試作した。微細加工技術によりマイクロ流体チップ上に流路とポンプチャンバーを作製し、その上にミミズ筋肉を載せて固定した。電気パルスで連続的に刺激を与えたところ、シートの収縮によりチャンバー内の水が押し出されて送液を確認できた。また、同様の構造でミミズ筋肉を用いたバルブ、ロボットを作製することにも成功している。
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