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2015 年度 実施状況報告書

位置と力の同時推定による超小型感触ディスプレイの実現

研究課題

研究課題/領域番号 15K13922
研究機関横浜国立大学

研究代表者

河村 篤男  横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80186139)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードハプティクス / 2次元触覚器 / ソレノイド / バイラテラル
研究実績の概要

平成27年度では、表面感触提示器の基本構成要素となる1次元アクチュエータのセンサレス化に取り組むとともに、回路改善や周波数フィルタ導入による推定の高速化を行った。本研究課題は、“駆動用の低周波信号に高周波信号を重畳することで得られるインダクタンス値より位置の推定を行う”という新原理に基づいている。
具体的には、1個のソレノイドアクチュエータに対し、まず基本性能試験を実施した。直流電圧と高周波電圧を重畳してソレノイドに印可し、測定した電流から直流値と交流値をFFTを用いて分離した。提案している理論式により、交流のインダクタンスを推定計算した。この値は実測値と比較して精度の高い推定値となっていることを確認した。ただし、直流電流値により、磁束の飽和が生じ、インダクタンスは一定ではないので、その補正手手法を提案し実装した。また、直流電流と吸引力の関係の実測データから、直流電流値がわかれば吸引力が高い精度で求まることを確認した。これにより、電流値の検出から、ロータの位置と吸引力が1ミリ秒のサンプル周期で推定できることを確認した。また、周波数特性の測定データによれば、位置推定のカットオフ周波数は約30 Hz、力の推定のカットオフ周波数は、数Hzであることを実験で確認した。
次に、この要素アクチュエータを2つ用いて、位置と力のバイラテラル(マスター・スレイブ)制御システムを構築した。その性能測定結果、表面触覚器の要素としての基本性能を有することを実験的に確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通りに研究は進行している。

今後の研究の推進方策

2年目(最終年度)の研究は予定通りに実施する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Real-time sensorless estimation of position and force for solenoid actuators2016

    • 著者名/発表者名
      Sakahisa NAGAI, Takahiro NOZAKI, Atsuo KAWAMURA
    • 雑誌名

      IEEJ JIA

      巻: 5 ページ: 32-38

    • DOI

      10.1541/jieejia5.32

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Simulations of 2D Tactile Display Using Compact Solenoid Actuators2016

    • 著者名/発表者名
      Sakahisa Nagai and Atsuo Kawamura
    • 学会等名
      The 2nd IEEJ International Workshop on Sensing, Actuation, Motion Control, and Optimization
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-03-07 – 2016-03-09
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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