研究課題/領域番号 |
15K13929
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
矢代 大祐 三重大学, 工学研究科, 助教 (60607323)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 電気機器工学 / 機械力学・制御 / 制御工学 / 知能ロボティクス / リモートセンシング |
研究実績の概要 |
球体のプロテクトフレームで覆ったマルチロータヘリコプタをバイラテラル制御(人が操作するマニピュレータの変位に比例した速度でヘリコプタが飛び、ヘリコプタが物と接触すると、その接触力を手元で知覚できる遠隔操作)するために、課題A~Cに取り組んでいる。本年度は課題Bと課題Cに取り組んだ。
【課題B:3次元空間上で任意の推力を発揮できる4自由度球体マルチロータヘリコプタの開発】3次元空間においてXYZ軸方向に任意の推力を発揮できるマルチロータヘリコプタを開発中である。機体にはZ軸方向を向いた4枚のロータを搭載する。機体の速度・姿勢・接触力は、加速度センサ、変位センサ、力センサなどで計測する。
【課題C:多自由度マニピュレータによる球体マルチロータヘリコプタのバイラテラル制御】研究代表者が現有するマニピュレータをマスタロボット、課題Aで開発したヘリコプタをスレーブロボットに用いたバイラテラル制御系を構築した。動作としては、マスタロボットを人が操作すると、スレーブロボットがマスタロボットに位置追従する。また、スレーブロボットが未知物体と接触すると、その時の接触力と同じ力をマスタロボットが発生し、操作者が接触物体の硬さを知覚できる。一般的に、ヘリコプタのロータが発生する揚力はロータ角速度の2乗に比例するとされている。研究者代表者らは実験の過程で、ロータ揚力とロータ角速度を結びつける比例定数がロータと接触物体の距離の関数になっていることに気がついた。そこで、対物距離を引数としたゲインスケジューリング制御器を設計したところ、制御性能に明確な改善が見られた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果を、国際会議2件、国内会議2件で発信するなど、計画はほぼ予定通り進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度と28年度の成果を踏まえつつ、引き続き課題Bと課題Cに取り組む。
【課題B:3次元空間上で任意の推力を発揮できる4自由度球体マルチロータヘリコプタの開発】昨年度に引き続き、3次元空間においてXYZ軸方向に任意の推力を発揮できるマルチロータヘリコプタを開発する。
【課題C:多自由度マニピュレータによる球体マルチロータヘリコプタのバイラテラル制御】研究代表者が現有する多自由度マニピュレータをマスタロボット、課題Bで開発したマルチロータヘリコプタをスレーブロボットに用いたバイラテラル制御系を構築する。
|