研究課題
球体のプロテクトフレームで覆ったマルチロータヘリコプタをバイラテラル制御(人が操作するマニピュレータの変位に比例した速度でヘリコプタが飛び、ヘリコプタが物と接触すると、その接触力を手元で知覚できる遠隔操作)の研究について以下の進捗があった。1) 3次元空間においてXYZ軸方向に任意の推力を発揮できるマルチロータヘリコプタを開発し、力制御の実験を行った。機体にはZ軸方向を向いた4枚のロータ、力センサが取り付けてある。推進力の大きさの制御に、プロペラ角速度のフィードバック制御が有効であることが分かった。プロペラ角速度を計測しない従来のフィードフォワード制御に比べ、プロペラ回転軸周りの負荷トルクに対する外乱抑圧特性が高いためと考えられる。2) 2次元空間においてXZ軸方向に任意の推力を発揮できるティルトロータヘリコプタを開発し、接触力制御の実験を行った。機体にはZ軸方向を向いた2枚のロータ、片方のロータのティルト角を制御するサーボモータ、力センサが取り付けてある。推進力方向の制御に、プロペラ回転軸のティルト角の制御が有効であることが分かった。ヘリコプタ全体の姿勢を変化させることで推進力方向を制御する従来手法に比べ、推進力方向の制御に必要なモーメントが少ないためと考えられる。
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電気学会論文誌産業応用部門誌
巻: Vol. 138-D, No. 7 ページ: 印刷中
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