研究課題
本研究の目的は、酸化亜鉛や窒化ガリウムのナノワイヤに比べ10倍以上大きな圧電性を示すチタン酸ジルコン酸鉛（PZT）ナノワイヤを、テーラード基板を用いて狙った特定の場所にピンポイントで成長させる手法を開発することである。項目「トレンチ及びPZTナノ島を有するテーラード基板の作製」については、ガス透過性PDMSモールドを用いたソフトリソグラフィー法により、様々な幅と間隔（最小で500nm幅及び間隔）のナノ島構造の作製に成功した。現在、更に微細なモールドを使用して、これを100nmまでスケールダウンする試みに取り組んでいる。一方、トレンチ構造については集束イオンビームで最小100nmの中心径まで加工可能であることを確認しており、今後トレンチ幅の加工可能範囲を調べる予定である。本項目の実験条件の最適化に時間を要したため、予定していた項目「PZTナノワイヤのピンポイント成長」については、平成28年度の前半に集中して取り組む予定である。
3: やや遅れている
昨年度は主に、項目「トレンチ及びPZTナノ島を有するテーラード基板の作製」について取り組んだ。その結果、ナノ島構造およびトレンチ構造の作製に目処がついたが、一方でナノワイヤのピンポイント成長には注力することができなかった。
上記のように、ナノ島構造およびトレンチ構造の作製に目処がついたため、今後は計画に従ってその上にPZTナノワイヤのピンポイント成長させ、形状及び直径の制御と特製評価を行う予定である。
すべて 2015 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 6件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
Proc. IEEE ISAF-ISIF-PFM 2015
巻: 2015 ページ: 175, 177
10.1109/ISAF.2015.7172698
Appl. Phys. Lett.
巻: 107 ページ: 022902-1, -5
10.1063/1.4926963
Jpn. J. Appl. Phys.
巻: 54 ページ: 10NA07-1, -4
10.7567/JJAP.54.10NA07
http://enemat.nucl.nagoya-u.ac.jp
