本研究では、初年度に単一カーボンナノコイル(CNC)の特性を測定した。最終年度はCNCの電気抵抗率を低減するための実験に取り組み、電磁波吸収特性を評価した。主な研究成果は下記の通りである。 ①単一のCNCを基板上に配置する手法を確立し、単一CNCの電気抵抗率を測定した。CNCのコイル直径が大きいと抵抗率が高くなる傾向を得た。②CNCおよび銀コーティングCNCを用いてアルミ板上に1層型電磁波吸収材を作製し、5.6-74 GHzの帯域について反射係数を測定した。本吸収材の反射損失は、26.3-36.2 GHzにおいて-30 dB以下となった。
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