電磁気学的アプローチによる地震の短期予測の可能性を探るため、地震の発生前に電磁波が見通し外の遠方まで伝搬する異常現象を理論的に解析した。地震時や地震前兆時には地殻への圧力が変動することにより電荷が発生し地表面に出現する。この地表面の電荷は上空の電磁波と相互作用し表面プラズマ波として電磁波と強く結合し、さらに電磁波の回折や散乱を生じさせ、結果として電磁波は遠方へ到達することを示した。この現象を実際の山岳地形を考慮した数値解析により確認した。さらに同理論に基づく観測手法を考案し電磁波の観測を開始した。
|