研究課題/領域番号 |
15K13985
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
高野 勝美 山形大学, 理工学研究科, 准教授 (60302303)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 情報通信 / 光通信 / 信号処理 / 変復調 / 中継・交換 |
研究実績の概要 |
微弱なエネルギーを単位とするフォトンを介した信号処理は,超高速化,波長多重による大容量化と低消費電力化の点で優れており,通信システムの大きな技術進歩をもたらす可能性がある.本研究では,映像,データベースなど,情報通信サービスの膨大な通信需要に対応できる新しい通信網構築技術の基礎となる光リンクや光ノード処理に適用可能な超高速光ネットワークのための光信号処理と光論理回路の基礎研究開発を行う. 研究内容としては,コヒーレントな光信号を利用した複素係数信号処理による変復調相互変換技術により,基本要素技術を確立し,実装に向けたモデル化を行う.次に,将来の演算・記憶・伝達機能の集積化を想定したネットワークチップの可能性を探索する. 初年度の本年は,光波信号処理による光変復調技術を中心に研究を実施した.光によるヒルベルト変換法とその振幅特性制御によるピーク対平均電力比の改善効果と,光ファイバ伝送劣化の関係を明らかにした.また,光トランスポートネットワークスイッチ規模低減のための光信号粒度に関する研究を実施した.また,両側波帯変調および単側波帯変調における変調相互変換のために,位相感応光増幅器を用いる方法を提案し,理論的な検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の進捗は,交付申請書記載の通りに概ね推移しており,順調である.
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今後の研究の推進方策 |
変復調変換技術およびヒルベルト変換方位について,電気的な方法を参照しながら光波信号処理方式の提案につなげることでより一層の研究の発展が期待できると考えられる.またベース光回路・導波露の機能性についても,遅延と分散のみならず非線形応答も視野に入れることで可能性が増すと期待できる.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗に合わせた予算の執行の結果,購入予定が次年度に繰越されたものがあるため.
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次年度使用額の使用計画 |
当初計画の執行計画とあわせて,次年度使用額は,前年度の研究の進捗により得られた知見を利用した仕様による物品購入を行う予定である.
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