本研究では、超広帯域システムのフロントエンドで帯域整合を行う光シリアル―パラレル変換のための新しい手法の創出を目的とし、“線形な”時間レンズを用いた独創的な方法の実現に挑戦した。一連の基本動作の実現を目指し、25 ps間隔の時間的に高密度なナイキストトリプルパルス列に10GHzの正弦波状の広帯域シリアル信号を重畳し、光シリアル―パラレル変換を介して、各パルスに重畳された振幅情報をRMS誤差5%以下の精度で並列に出力することに成功した。ナイキストパルス由来の高いスペクトル利用効率を担保した状態で、従来の非線形な手法の報告と比較して、低消費電力化を大きく低減できることを確認した。
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