本研究では脂肪中の血管を検出するための、電波型腹腔鏡の開発を行った。アンテナ部の設計では、シミュレーションにより、送受信用アンテナは偏波面を揃えて配置し、スタック型にすることで、血管の検出精度が向上することが分かった。実験用の血管ファントム、脂肪ファントムの作成では、脂肪ファントムの比誘電率はほぼ目標値に達成したが、導電率については、目標値との差が大きかった。材料の検討を行う必要がある。信号処理法については、最初に周波数領域の信号を時間波形に変換し、送信アンテナの左右に配置された信号の平均値をとることにより、血管の位置検出が可能であることが分かった。
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