近年の技術革新により,超音波診断装置の性能向上が著しい.一方,救急や遠隔医療などに対応するための小型・携帯用の超音波診断装置も望まれており,近年は携帯用機種の開発も進んでいる.現在の携帯型診断装置は,1つの超音波プローブで体内全ての深さをカバーするために深達度の高い低周波超音波を用いているが,低周波超音波では表在組織の観察に不向きである.本研究では,1つの超音波プローブで体深部・表在いずれも観察可能とすることを目的とし,基本周波数およびその2倍の周波数の超音波が送受信可能な,2共振超音波振動子を開発するとともに,その振動子を用いたイメージング方法について検討を行った.
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