本研究では、フレッシュセメントモルタルにおいて、高分子分散剤(SP)の添加量を変化させた場合のビンガム流動群がせん断速度-せん断応力関係の負の領域で焦点を結ぶことから、その規則性に基づいて、回転粘度計内流動速度分布の変化を考察するとともに、流体の有する静的なくっつき力と粘度で表される動的な摩擦との関係を考察した。また、核磁気画像共鳴法(MRI)を用いて回転二重円筒間のサスペンジョンの流動速度分布を測定した既往の文献のデータを分析することにより、流動速度分布がべき乗則ではなくて、物理的な意味を有した二次関数ないし三次関数で定式化できることを明らかにした。
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