地震時における地中管路の挙動は周辺地盤の挙動に追随するため,それらの耐震性を検討するには地震時の地盤ひずみを精度良く評価することが重要となる.酒井らの研究により,地表最大速度(PGV)よりも,約250m間隔の地表最大速度の空間的な変化率であるPGV gradientが管路被害程度を良く説明できることを統計分析から経験的に示された.そこで本研究では,新たな指標であるPGV gradientと地盤ひずみとの関係についての理論的根拠を明らかにするとともに,入力波の周波数特性や不整形地盤でのPGV gradientと地盤ひずみの空間的分布形状の類似性を数値解析によって明らかにした.
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