2011年の東日本大震災で浦安市などで生じた、下水管への大量かつ長延長の液状化土砂の流入について、流入経路の一つとして、宅内下水管の破損箇所からの可能性を考え、その対策を検討するために模型実験を行った。管路を模擬した内径40mmの塩ビ管の上流端から、液状化砂を流入させた。その結果、細い管路の前断面が液状化砂で満管の状態になると、ほとんど流れなくなった。この時、管路の内面の全応力が極端に大きくなり、砂の閉塞を示唆した。砂が閉塞して強い全応力を示したり、閉塞が緩んで流動が再開したりする現象が見られた。これはこれまで知られていないが、水などの流体には起こらない粒状体に特有の現象であり興味深い。
|