水や空気とは独立して存在する難水溶性流体による土壌汚染は,現地調査と数値計算を組み合わせた現況確認が効果的である.しかし,原位置浄化では間隙圧変化に伴う地盤変形が懸念される.また,埋立汚染地盤では液状化による汚染流体が移動の恐れがある.これに対して多相浸透と変形の連成解析が望まれるが,土-水-NAPL-空気4 相の変形・浸透連成問題の解析例はない.本研究はこれにはじめて挑戦した. まず,質量保存を厳密に維持した新たな空間離散化に基づいて水-NAPL-空気3 相の浸透解析を提案し,計算の収束速度と安定性の著しい改善を示した.次に土-水-NAPL-空気4相の変形・浸透連成問題の有限要素法を提案した.
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