中大規模木造建物を対象に高強度・高靱性の損傷制御型ブレース耐力壁の開発ならびに設計法を提案した。提案した耐力壁は,耐力壁に多段のたすき掛けブレースを配置することで高強度化をはかり,各ブレース交点に棒鋼ブレースに先行して降伏する鋼製リング型接合部設けることで,高いエネルギー吸収能力を発揮させるものである。 鋼製リング型接合部の要素試験を実施し,剛性,耐力および変形能力を把握した。要素試験に基づき耐力壁の実験を実施し,1/10radの変形角まで安定した荷重‐変形挙動を示した。壁倍率および最大耐力は9.9および60kNであった。
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