本研究は、複数の地方都市を対象に、1)企業の住宅に関する福利厚生、通勤手当の実施状況、2)勤労単身世帯の居住実態、中心市街地への転居の可能性を明らかにし、中心市街地活性化を目指した勤労単身世帯のまちなか居住のあり方の検討を目的とする。 研究の結果、対象7都市の統計データより、単身世帯の郊外での増加傾向が確認された。また、多くの企業が通勤手当を支給する一方で、住宅に関する福利厚生は半数にとどまること、勤労単身世帯は居住地選択に通勤手当と住宅に関する福利厚生の影響を受けていた。今後は、自治体と複数企業が協力し、まちなかに魅力的な住宅を整備すること、通勤手当支給の見直しを進めることが重要である。
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