研究課題/領域番号 |
15K14093
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
鈴木 毅 近畿大学, 建築学部, 教授 (70206499)
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研究分担者 |
吉住 優子 帝塚山大学, 現代生活学部, 非常勤講師 (60571180)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | マイクロライブラリー / まちライブラリー / ビブリオバトル / 一箱古本市 / 読書会 / 居場所 / 当事者 |
研究実績の概要 |
1.マイクロライブラリーに関する追加調査を実施した(まちライブラリー@森ノ宮キューズモール,中津ぱぶり家,ぎゃらりーウォーター・ベア,ピピネラキッチン。小布施まちじゅう図書館他)。昨年の調査結果もあわせた分析から,1) 簡易な方法で開設することできる「まちライブラリー」は短期間に全国に400カ所以上設置されている。2)アクティブでないライブラリーもかなりある。3)活発な場合も内容は必ずしも「本」に拘っていない。4)活発なライブラリーは元々ビジョンをもって地域での活動を志向した人が始めた場合が多いことがわかった。 2.昨年に引き続きマイクロライブラリー設置・運営・参加実験を行った(だいたい新月に,だいたい満月。読書会@さたけん家)。その結果,運営の仕方によって本は人と人の媒介するメディアとして非常に強力であることが明らかになった(性別や年令に関係なく,いきなり深いコミュニケーションが可能である)。 3.マイクロライブラリー以外の,本に関する近年の新しい動向・活動について調査した(ビブリオバトル,読書会,女子の古本屋)。一箱古本市2005,ビブリオバトル2007,まちライブラリー2011 など,この10年の間に,個人が発案した,新しい本の場所・活動が全国に急速に広がっている。加えて,書店が減少する状況の一方で,倉敷の「蟲文庫」などいわゆる「女子の古本屋」,岡山で活動する「瀬戸内ブッククルーズ」など独立古本屋のネットワークイベントなど,個人が運営する町の場としての書店という動向も注目される。 4.このような状況をまとめると,長く個人で楽しむものであった本であるが、近年は地域で人がつながる場の仕掛けとして、また都市化によってばらばらになった個人がつながるための有効な媒介物として本が「再発見」され,さまざまな新しい試みが生まれていると結論づけた。
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