マイクロ・ライブラリー及び一箱古本市,ビブリオバトルなど本を用いた新しい活動に関する実態調査,読書会の実践から以下のことが明らかになった。1)個人が中心となって運営する個性的なライブラリーが広まりつつある。なかでも「まちライブラリー」は,簡易に地域に場をつくる仕掛けとして定着している。ただし規模,運営形態,活動は事例ごとに個別である。2)本は男女・年令・職業などの属性を越えて,初めての人とも,いきなり深いコミュニケーションできる強い媒介性を持つ。3)この媒介性を利用して,ばらばらになった個人がつながるための有効な仕掛けとして本が再発見されつつある。
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