本研究は、「空き家になる前からの空き家対策」を具体化するため、「建物履歴を使ったテーラーメードカルテの構築と中山間地域の空き家解消プロセスの構築」をするものである。初年度は、藪原地区住宅カルテを作成した。これは、藪原地区旧中山道沿いの「並び家」を対象に、建物の実測調査、居住者ヒアリング、村史等の文献調査から、建物の増改築に関する履歴を把握したものである。次年度は、増改築と敷地条件の関係性、個々の増改築に関する多様さ、増改築の組合せによる増改築履歴タイプの3段階でまとめ、学会発表を行った。 最終年度は、空き家解消プロセスの構築のため、増改築履歴と職業履歴の関係を検討した。
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