研究実績の概要 |
Pd-Y-H系では、Pd-x mol%YH3 (x = 25-75) において、水素源を用いて5 GPa、873 K、8 hの条件で作製された試料からXRDにより新規相が観察され、新規相は菱面体晶系 (空間群 R-3c (No. 167), 格子定数 a = 0.7957(1) nm, c = 0.8540(1) nm) の結晶構造を有すると判断される。この新規水素化物は低磁場の磁気測定により超伝導転移は示さず、高磁場での磁気測定では0-300 Kの温度範囲において試料の磁化率は正の値を示した。20-300 Kの温度範囲において試料の磁化率の温度依存性は直線となることから、試料はパウリ常磁性を有すると判断された。 Pd-La-H系では5 GPa、873 K、の条件でPd-x mol%YH3 の新規相は菱面体晶系 (空間群 R-3c (No. 167), 格子定数 a = 0.7957(1) nm, c = 0.8540(1) nm) の結晶構造を有すると判断される。組成分析により新規水素化物はPd : Y = 6 : 1の組成比であり、合成された新規水素化物の化学式はYPd6H1.83で表されると判断される。この新規水素化物は低磁場の磁気測定により超伝導転移は示さず、高磁場での磁気測定では0-300 Kの温度範囲において試料の磁化率は正の値を示した。20-300 Kの温度範囲において試料の磁化率の温度依存性は直線となることから、試料はパウリ常磁性を有すると判断される。 Pd-La-H系では、LaPd2Hx。が水素源を用いて5 GPa、873 K、8 hの条件で作製され、格子定数 a = 0.75255(9) nm) の結晶構造を有し、化学式LaPd2Hxで表されると判断される。低磁場の磁気測定により超伝導転移は示さず、高磁場での磁気測定では0-300 Kの温度範囲において試料の磁化率は正の値を示した。50-300 Kの温度範囲において試料の磁化率の温度依存性は直線となることから、試料はパウリ常磁性を有すると判断される。
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