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2016 年度 実績報告書

ガラス中で可視発光するCuの発光メカニズムと発光制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K14132
研究機関阿南工業高等専門学校

研究代表者

小西 智也  阿南工業高等専門学校, その他部局等, 特別研究准教授 (90455163)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードガラス / 蛍光 / 銅イオン / 酸化スズ / 化学状態 / 構造 / レアメタルフリー / XAFS
研究実績の概要

銅(I)イオンを添加したスズ亜鉛リン酸塩ガラスは低融点・無色透明であり、近紫外励起(~350 nm)励起により、スペクトル幅の広い黄白色発光(~610 nm)を示す。ガラスに添加したコモンメタルが可視域で蛍光発光する現象は学術的に興味深いだけでなく、レアメタルフリー蛍光体による次世代照明への応用も期待される。本研究では、基本組成の異なるガラス中で発光する銅(I)イオンの化学状態と構造について調査を行うとともに発光特性への影響について検討を行い、発光の要因について以下の研究成果を得た。
1.銅(I)イオンの添加量を固定し、酸化スズの含有量を変えて作製したガラス試料についてCu K吸収端EXAFS解析を行った。酸化スズの含有量が多く、発光が強い試料においては、動径分布関数の第二配位以遠の構造に変化が認められた。これは、XANESスペクトルの組成依存性からも示唆されたとおり、発光する銅(I)イオンが特別な発光中心構造を有していることを示している。
2.銅(I)イオンの添加量を固定し、酸化スズの含有量を変えて作製したガラス試料について350 nmにおける吸光度を測定したところ、酸化スズの含有量が多いほど銅(I)イオンがより多くの発光中心構造を形成することがわかった。また、フーリエ変換赤外吸収スペクトル測定およびガラス転移点測定により、酸化スズの含有量が多いほどリン酸鎖のQ1構造単位が増加することがわかり、発光中心構造の形成に深く関わっている可能性が示唆された。さらに、他の網目修飾酸化物によってガラス構造を変化させた場合においても同様の傾向がみられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Photoluminescence Properties of Cu+-doped Tin Phosphate Glasses2017

    • 著者名/発表者名
      T. Konishi, N. Hashimoto, S. Kamada, W. Xu, T. Kozai, T. Fujihara, N. Uehara, M. Kamano
    • 学会等名
      rd International Conference on Applied Physics and Material Applications
    • 発表場所
      Pattaya, Thailand
    • 年月日
      2017-05-31 – 2017-06-02
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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