摩擦攪拌接合(FSW)における「被接合材への入熱」をカロリメトリー法により実測し、接合因子から構成された実験式を得るとともに、入熱と接合品質との関連性について系統的に調べた。被接合材への入熱は熱伝導率が高いAl合金において高くなり、入熱への寄与度が最大となる接合因子は接合速度であった。また、ショルダ径に加え、プローブ形状の入熱への寄与度も高いことが示された。撹拌部の結晶粒径は、入熱と回転速度の積との間に良好な相関性を示し、また6063Al合金継手の継手強度や破断位置は入熱から予測可能であることが示唆された。
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