低毒性のマグネタイトナノ粒子、多糖、アミノ酸からなる磁性流体を作製した。各成分が一次結合や二次結合を介して結合することにより、体外では流動性を保つが、腫瘍内に投与するとゲル化した。また、この磁性流体の中に抗がん剤を二次結合を介して含有させることができ、ゲル化した後もゲルの内部に抗がん剤が留まることを確認した。この磁性流体から作製したゲルは交流磁場に応答して発熱し、同時に収縮しながら抗がん剤を放出した。さらにMRIでこの磁性流体をイメージングすることにも成功した。担癌マウスを用いた動物実験により、この磁性流体を用いた局所化学療法と温熱療法の併用療法が可能であることを明らかにした。
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