イガグリ状のシリコンマイクロ粒子の長時間光る材料としての可能性を検討した。紫外線の連続照射で、酸化消光により発光強度が徐々に下がるが、速い消光と遅い消光の2種類があることを突き止めた。また、イガグリ粒子一個一個の発光特性を測定し、粒子毎に発光特性にバラツキがあることを確認した。長く光る粒子の構造を把握し、適切なイガグリ構造を作製すれば、酸化消光が遅い発光粒子を作製できる目処が立った。加えて、粒子内部ではSi{111}面に平行な転位(dislocation)が多数形成され、放射状の結晶粒界となっていることを明らかにした。粒界構造を制御すれば多様なイガグリ形状の粒子が得られる。
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