バナジウム(V)は窒素に対する解離触媒能を有している。また、水素透過金属膜は原子状活性水素を連続的に供給する機能がある。これらの2つの機能活用により、バナジウム系水素透過合金膜を用いた新規アンモニア合成法の可能性について検討した。 水素透過試験の結果、V系合金膜を用いた水素透過には1次側だけでなく2次側にもPd被覆が必要であることが分かった。水素透過しながら窒素ガスを吹き付けアンモニア合成試験を行ったところ、二次側表面にPdを格子状に被覆させたV系水素透過金属膜を用いることで、アンモニアが合成できる可能性が示された。また、Vと窒素の親和性に及ぼす合金効果を計算により明らかにした。
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