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2015 年度 実施状況報告書

動的フェライト変態における炭素分配挙動の高温変形その場中性子回折解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K14163
研究機関京都大学

研究代表者

柴田 曉伸  京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60451994)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード動的フェライト変態 / 加工熱処理 / 中性子線回折 / 炭素分配挙動
研究実績の概要

Fe-2Mn-0.1C合金を用いて,J-PARC 物質・生命科学実験施設のビームライン19 TAKUMIで高温変形その場中性子回折実験を行った.
中性子回折解析の結果,加工中にフェライトの回折ピークが現れ始めることが確認され,加工中の動的フェライト変態の発現をその場で捉えることに成功した.
動的フェライト変態では,変態の進行と伴に格子定数が大きく減少していることを見出した.これは,MnやCといった固溶元素が変態の進行とともに母相オーステナイトに拡散していったことによると考えられ,動的フェライト変態では,変態初期にMnやCが過飽和に固溶したフェライトが生成する可能性が示唆された.
また,動的フェライト変態の進行に伴う母相オーステナイトやフェライトの転位密度変化を測定し,動的フェライト変態での組織形成過程を転位密度変化の観点から考察した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

J-PARC 物質・生命科学実験施設のビームライン19 TAKUMIに設置された中性子回折用高温加工熱処理シミュレータでの実験方法を確立し,変態に伴う格子定数変化などの興味深い結果を得ることができた.
また,動的フェライトの局所炭素濃度分布測定に必要な3次元アトムプローブ解析を行っている.

今後の研究の推進方策

Fe-2Mn-0.1C合金において生成した動的フェライトの局所炭素濃度分布を3次元アトムプローブ解析によって調べ,高温その場中性子回折解析結果と併せて,動的フェライト変態における炭素分配挙動を評価する.
また,炭素濃度が高いFe-2Mn-0.4C合金においても,その動的フェライト変態挙動を昨年度と同様に高温その場中性子回折解析と3次元アトムプローブ解析を行い,動的フェライト変態における変態メカニズムの解明を目指す.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 新規な加工熱処理プロセスの開発を目指した高温その場中性子回折による相変態挙動の解析2016

    • 著者名/発表者名
      柴田曉伸,朴 魯謹,山﨑慎太郎,林 杉,ステファヌス ハルヨ,川崎卓郎,辻伸泰
    • 学会等名
      第2回元素戦略プロジェクト<研究拠点形成型>/大型研究施設連携シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2016-01-21 – 2016-01-22

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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