本研究では、金属粉末積層造形法を駆使し、形状と組織の「異方性」を制御することで、金属材料でありながら生体内で骨として認識される力学機能(低ヤング率、異方性)を有したインプラント材料の創製にチャレンジした。形状制御においては、凝固部の配置の人為的制御により、骨類似の低ヤング率から材料本来のヤング率値まで、等方性から一軸、二軸、三軸異方性までの幅広い制御を達成した。組織制御においては、スキャンストラテジーによりβチタン合金の集合組織制御に成功し、<001>優先配向の形成と同方向での低ヤング率化を実現した。積層造形法による形状・組織制御により、従来ない高機能骨インプラント材料を実現することができた。
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