F終端ダイヤモンド表面では、第1層C原子のC-C結合の電子がF側へ偏在するためC-C結合の切断が容易になるという発想に基づき、研磨環境においてF終端構造を連続的に実現し超精密研磨技術の開発することを目指した。 超高真空環境においては、ダイヤモンド表面をH、O、F終端構造あるいは無終端の緩和構造に変化させることに成功した。一方、常圧の研磨環境において、酸等の化学処理を用いたこれらの表面構造の実現を試みたが、想定していたF原子への終端元素の交換反応を研究期間内に見いだすことができなかった。以上から、当初の発想の可能性を判断するまでには至っていないものの、継続的に確認をする価値はあると考えられる。
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