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2015 年度 実施状況報告書

デュアルマイクロ波プラズマによるβ-C3N4の合成

研究課題

研究課題/領域番号 15K14186
研究機関関東学院大学

研究代表者

高井 治  関東学院大学, 工学部, 教授 (40110712)

研究分担者 上野 智永  名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20611156)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードβ-C3N4 / プラズマ / マイクロ波
研究実績の概要

β-C3N4を合成するために、デュアルマイクロ波プラズマ源化学気相蒸着(CVD)装置を開発した。炭素および窒素のラジカル源を独立に制御することによって、任意の組成の窒素炭素膜の成膜手法の開発を目指した。プラズマ、ガス条件、基板の種類等を制御することによって、反応を制御し、β-C3N4の合成を行った。平成27年度は、以下の(1)~(3)を実施し、成果を得た。
(1)デュアルマイクロ波プラズマ源CVD装置の開発:デュアルマイクロ波プラズマ源CVD装置を自作し、装置の調整を行った。チャンバーにマイクロ波導波管を二つ設置し、基板を装置上部に設置できるようにした。また、基板を加熱できるようにヒーターを設置した。プラズマ発生部位の調整、プラズマ源から基板への距離を調整し、基板上に成膜できることを確認した。
(2) ガス供給条件の制御と薄膜合成:ラジカルソースの供給源として、メタン、窒素あるいはアンモニアを用いて、それぞれの分圧と、プラズマに供給するマイクロ波のパワーを制御し、ラジカルソースの制御を行い成膜した。成膜した試料についてXPSによる測定を行い、N2, CH4とHeをガス供給源として利用した場合には、N/C原子比で0.44の値となった。一方、NH3, CH4, Heで合成した場合には、N/C原子比が0.086となり、NH3よりもN2の方がN/C比が大きくなる傾向にあった。
(3) 基板の選択:β-C3N4を成膜するために、最適な基板の探索を行った。β-C3N4は準安定構造の物質であるために、格子ミスマッチが起こる。そのため、本年度は格子ミスマッチの起こりにくい構造を理論的に計算し、合成プロセスのデザインを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成27年度の計画に基づいて順調に進捗している。

今後の研究の推進方策

平成27年度に引き続き、
(1) ガス組成と成膜材料との関係性を評価する。
(2) 基板を工夫することで、目的の結晶構造を有する材料の成膜を行う。
(3) 物性評価を行い、窒化炭素薄膜の特性を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

今年度は成果発表を行わなかったため、旅費の支出がなかったため。

次年度使用額の使用計画

次年度に物品費、旅費として使用する計画である。

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公開日: 2017-01-06  

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