減圧下で溶液の発泡(foaming)させるfoam dryingは熱安定性の低い成分を含む溶液に対して有効であるが,発泡が生じる乾燥段階の制御が困難なことが多く,一定の乾燥履歴を得ることは難しい.これに対し,液体試料をある程度脱溶媒した上でneedleを刺し抜きすると減圧により直ちにfoamingを生じることを見出した.本研究では,このneedle刺激による溶液の乾燥履歴を画一化する技術を確立することをめざし,needle刺激条件や溶質-溶媒の組み合わせが,真空乾燥における発泡確率に及ぼす影響について調査した.また,needle刺激がfoamingを誘発するメカニズムについても検討した.
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