太陽光エネルギー有効利用の観点から、可視光で駆動する半導体光触媒が求められる。酸化チタンはそのバンドギャップが大きく、可視光照射下ではほとんど光触媒活性を示さない。一方、半導体光触媒上に担持されたコバルト化合物は、酸素生成助触媒として機能することが知られている。本研究では、可視光照射下ではほとんど光触媒活性を示さない両者を組み合わせることで、850 nmまでの可視光に応答して水を触媒的に酸化できる光触媒の開発に成功した。このコバルト化合物は酸素生成活性点だけでなく、光吸収部位として機能することを明らかにした。
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