我々は電磁力を応用した海水油分離装置の研究を行ってきた.本研究では,水生生物を分離できるように,この装置を改良した.この改良において,装置の流路形状と装置内の流れの関係について着目した.装置内の海水流れは,有限要素法を用いた数値シミュレーションと実際の分離装置を用いた実験の比較から明らかにした.この結果を基に,装置の流路形状の適正化を行った.最後に,改良した分離装置を用いて,魚卵の分離実験を行った.2Tの低磁場でも魚卵の分離が十分可能であることが分かった.このことは分離装置の更なる改良で,バラスト水浄化が行えることを強く示唆している.
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