バケットの濡れ機構として多孔質材料を通して材料表面の複数の穴から水を染み出させる構造を考え,試作品を設計・製作し,土砂付着量の低減効果を確認した.その後,付着低減が可能な最小水分量について実験的に検討した結果,粘土の成分にもよるが,0.05g/cm2程度の加水を行えば,付着量を軽減できることを確認した.さらに,実際の作業現場の土を想定し,珪砂および複数の粘土に対して付着量を軽減できる最小加水量について検討した結果,粘土では珪砂よりも必要加水量がやや大きくなるが,0.06g/cm2程度の加水を行えば,土質に拘わらず付着量を軽減できることが確認された.
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