化学反応では不可能な中性領域においてMn(II)を酸化する真菌によるバイオミネラリゼーションから合成したマンガン酸化物の焼成条件を最適化することによって、戦略元素の一つであるリチウムイオンの吸着体の合成に成功した(最大吸着容量24.7 mg/g-吸着体)。この吸着体は粉末状であるため、ハンドリング性を向上させるために、高分子ゲル埋包型として集積化した。集積体のリチウムイオン吸着速度は、粉末状のものと比べて遅くなったが、最大吸着容量および再生性は粉末のものと同等であり、高分子ゲル埋包型集積化は、リチウムイオンの吸脱着を反復することを前提とした分離性に大きく貢献した。
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