銀活性リン酸塩ガラスは、ラジオフォトルミネッセンス(RPL)と呼ばれる蛍光量を利用した個人線量計として知られている。本研究では、銀活性リン酸塩ガラス単一素子において、RPL発光だけでなく、着色に伴う光学吸収量(OA)とエッチング処理による核飛跡計測(NT)という3種類の物理量を独立に計測し、それらを組み合わせた新しい線量評価法を確立した。RPLとOAの組み合わせにより、ガンマ線に対して10uGyから10kGyにわたる10の9乗程度のダイナミックレンジが得られること、RPLとNTを組み合わせることにより、1 MeV/um以上の重粒子線に対してRPLの応答低下をNTで補完できることを明らかにした。
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