水分解による水素生成素子への応用を目指し、Cu2Oホモ接合素子の開発を検討した。Cu2Oへの塩素ドーピングおよび製膜条件の調整によりn型Cu2Oの作製を検討したものの、明確なn型化を確認することができず、ホモ接合デバイスの作製を行うことはできなかった。ただし、p型Cu2Oの高品質化・素子化に関しては大きな進展が得られた。Cu2Oの電気化学製膜後に150℃で熱処理を行うことにより、正孔移動度が10倍以上増加することを明らかにした。この正孔移動度が向上したp型Cu2Oを用いてZnO/Cu2Oヘテロ接合素子の作製および評価を行った結果、移動度の向上に応じた長波長感度の向上が確認された。
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