研究課題
エネルギー材料の高効率化・高性能化(エネルギー・エフィシェント・マテリアル)を達成するため、超伝導技術や熱電変換技術を中心に薄膜化技術、自己組織化技術、特に本研究ではイオンビームアシスト(IBAD)法を用いた金属基板上への展開を行ってきた。本年度は特にレーザを用いたナノ組織制御によるハイブリッドエネルギー材料薄膜、超伝導材料の高性能化を目的としてReel to Reel法による金属テープを用いた長尺化・連続成膜技術の構築、および熱電変換材料の高性能化として、IBAD法などの自己組織化技術を用いた金属基板上の成膜技術の応用、さらに配向性向上にむけて液層法を用いた作製技術を構築することを目的とした。ナノ組織制御によるハイブリッドエネルギー材料薄膜の長尺化に関して述べる。超伝導体中に人工ピンニングセンターとして柱状欠陥(ナノロッド)を導入することで磁場中超伝導特性が向上する。エネルギー・エフィシェント・マテリアルとして、ナノロッドを高密度に導入することが好ましい。Nd:YAG-Reel to Reel装置でLTG法を用い、連続的に線材の作製を行った。その結果、作製した線材の測定温度77 K及び40 KにおけるJc磁場依存性などが向上した高性能材料を作製することができた。さらに、熱電変換材料の高性能化に関して本研究ではIBAD基板上に薄膜化する作製方法と単結晶作製方法の二種類の作製方法を検討した。フレキシブルな熱電変換発電モジュール応用に向けて金属基板上にSnSeエピタキシャル薄膜の作製を検討した。結晶構造回折結果、異相は確認されず、SnSeはIBAD-MgO金属基板上にエピタキシャル成長したと考えられる。一方、二重管封入法により電気炉内に設置した試料は、冷却速度を変化して作製した試料の結晶性に関して、冷却速度を変化させて作製した試料のラウエ写真を検討した。
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