AAVキャプシドタンパクの改変により、ウイルスベクター単独で神経細胞種特異的・神経経路特異的な遺伝子導入を可能にする技術開発を行う。戦略はシンプルであり、以下二つの方針のもと研究を進めた。(1) 非特異的感染性の除去:広汎な感染指向性を規定する各種アミノ酸配列を置換することで、感染能が劇的に低下することを培養細胞で確認した。その後、初代培養神経細胞、成体マウスで検証を進めている。(2) 新規感染性の付与:キャプシドタンパクに特異的配列を付加・挿入することで、新規感染能の獲得を目指す。候補となる特異的配列を作製し、精製を行った。成体マウスにて、検証を進めている。
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