本研究課題は合成ポリマーアレイと蛍光イメージングによる神経幹細胞自己複製評価という斬新な方法を用いたスクリーニング系で、神経幹細胞自己複製ニッチを機能的にミミックするポリマーを得ることを手掛かりとして、神経幹細胞の自己複製の分子基盤を明らかにする目的で実施された。本研究により、神経幹細胞の自己複製に必要なFGF2非添加時においても自己複製能を維持させるポリマーPA518と、そのような機能を有しない対照ポリマーPA417を得た。またPA518特異的結合蛋白質として6種類の分子量のバンドを同定した。これにより今後質量分析による蛋白質同定および神経幹細胞自己複製ニッチ解明への展開が可能となった。
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