研究成果の概要 |
難治性の悪性脳腫瘍から樹立したグリオーマ幹細胞(GSC)を用いて, 独自の融合フォスフォ/グライコ-プロテオミクス法にて, 新規の治療標的の検索を行った。GSCの分子シグナル解析では, 特にリン酸化とo-GlcNAcylation(OG)の修飾連動が顕著であった。代謝標識試薬GlcNAzを用いたClick法によってGSC維持と分化に連動する4336修飾分子群を同定し, OGと近傍リン酸化部位を有する23分子抽出に成功した. これらは主に, クロマチンリモデリングや転写調節に関わる核因子群であり, リン酸化とOG修飾変換がGSCの分化シグナルスイッチに関わり治療標的となることを初めて示唆した。
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