現在、使用されている「大腸がんマウスモデル」は、小腸病変が大部分で、大腸病変は僅かしか発生しないという大きな問題点が存在する。本研究では、この問題を解決するため、大腸に再現性よく腫瘍を発生するマウスモデルの作出を目指した。公共データベースのアレイデータなどを組み合わせて解析して、大腸上皮幹細胞で高発現している可能性がある27個の遺伝子を絞り込んだ。リアルタイムPCRの結果や文献的検討なども加え、特にAqp4に注目して、Aqp4プロモーター下流にタモキシフェン誘導クレリコンビナーゼを導入したトランスジェニックマウスの作出を開始した。現在、その遺伝子改変を進めている。
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