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2016 年度 実績報告書

エストロゲン依存的細胞増殖過程におけるBRCA2の役割

研究課題

研究課題/領域番号 15K14394
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

三木 義男  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (10281594)

研究分担者 中西 啓  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (50321790)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード乳がん / BRCA2 / エストロゲン / エストロゲン受容体
研究実績の概要

乳がんの60~70%は、エストロゲンが、その発症や進展に重要な役割を担っている。これまでエストロゲンと遺伝性乳がん原因遺伝子BRCA2との関連性は、全く明らかにされていない。我々は、乳がん細胞にエストロゲンを添加した時、本来核内に発現するBRCA2 が細胞内全体にその局在を変化させることを見出した。そこで、本研究では、乳がん細胞に対するエストロゲンの曝露がBRCA2 の局在に及ぼす影響を詳細に解析し、そのメカニズムとBRCA2 の局在変化が細胞に与える影響を明らかにして、これまで全く知られていなかった乳がん発生過程におけるエストロゲンとBRCA2 の機能的相互作用を見出し、解析する。
BRCA2の細胞周期依存的な発現制御は、USF、Elf1およびNF-κB転写因子のBRCA2プロモーターへの結合に関連する。最近の研究では、BRCA2の発現は、転写因子Sp1がエストロゲン-エストロゲン受容体(ER)活性に応答してBRCA2プロモーターへ結合することにより間接的に上昇することが報告されている。 BRCA2プロモーターには、-462から+1bpまでの8つの既知のSp1部位があるが、BRCA2遺伝子転写を調節する上でのこれらのSp1部位の潜在的役割は依然として不明である。本研究では、部位特異的変異誘発法を用いたSp1、NF-κB、およびUSF結合部位の変異をプロモータールシフェラーゼベクターに導入し、MCF7細胞におけるエストラジオール誘発BRCA2プロモーター活性およびBRCA2タンパク量を調べた。我々は、エストラジオール-ER複合体活性に応答する2つのSp1部位(-50~-55および-69~-75)を確認した。さらに、エストラジオール-ERによるBRCA2転写のメカニズムおよびエストラジオール誘発BRCA2の機能解析を進めている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] FKBP51 regulates cell motility and invasion via RhoA signaling.2017

    • 著者名/発表者名
      Takaoka M, Ito S, Miki Y, Nakanishi A.
    • 雑誌名

      Cancer Sci.

      巻: 103 ページ: 380-389.

    • DOI

      10.1111/cas.13153.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Loss of CtIP disturbs homologous recombination repair and sensitizes breast cancer cells to PARP inhibitors.2016

    • 著者名/発表者名
      Wang J, Ding Q, Fujimori H, Motegi A, Miki Y, Masutani M.
    • 雑誌名

      Oncotarget.

      巻: 7 ページ: 7701-7714

    • DOI

      10.18632/oncotarget.6715.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] BRCA2 mediates centrosome cohesion via an interaction with cytoplasmic dynein.2016

    • 著者名/発表者名
      Malik S, Saito H, Takaoka M, Miki Y, Nakanishi A.
    • 雑誌名

      Cell Cycle.

      巻: 15 ページ: 2145-2156

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] エストラジオール誘導によるBRCA2遺伝子発現機構の解析2016

    • 著者名/発表者名
      佐藤 亜美,高岡 美帆,中西 啓,三木 義男
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] DNA 2本鎖切断修復のシグナリング制御へのポリADP-リボシル化の関与2016

    • 著者名/発表者名
      益谷 美都子,Junhui Wang,佐々木 由香,小野寺 貴恵,藤森 浩彰、三木 義男,茂木 章
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
    • 招待講演
  • [学会発表] M期染色体におけるBRCA2タンパク質のインタラクトーム解析2016

    • 著者名/発表者名
      大塚 菜央,高岡 美帆,中西 啓,三木 義男;
    • 学会等名
      第75回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-10-06 – 2016-10-08
  • [学会発表] HBOC発症の分子機構と新規治療戦略2016

    • 著者名/発表者名
      三木 義男, 中西 啓
    • 学会等名
      第24回日本乳癌学会総会
    • 発表場所
      東京ビッグサイト(東京都江東区)
    • 年月日
      2016-06-16 – 2016-06-18
    • 招待講演
  • [備考] 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 分子遺伝分野

    • URL

      http://www.tmd.ac.jp/mri/mgen/index.html

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公開日: 2018-01-16  

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