予後不良の癌の代表である膵癌は早期発見が困難であり、有用な診断マーカーの開発が望まれている。膵癌細胞の葉状仮足に集積する細胞浸潤・転移に関わる19種類のメッセンジャーRNA(mRNA)を同定した。これらのmRNAが膵癌細胞株から培養液中に排出されるかをreal-time RT-PCR法を用いて検討した結果、9種類のmRNAは培養液中に存在していた。本研究では、膵癌症例の血清を用いて9種類のmRNAをreal-time RT-PCR法により定量検出し、核酸診断マーカーとして用いることのできるmRNAを同定する。また、9種類のmRNAが膵癌細胞から細胞外へ排出される詳細な機序を解析する。
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