研究課題
本研究では、がんにおいて双方向に転写されるlncRNAとmRNAの相互作用を明らかにすることを目的とする。本年度はまずThe Cancer Genome Atlas (TCGA)のRNA-seqデータを利用し、lncRNA/mRNAペアを分類した。 30組のペアを抽出し、それらの胃がん・大腸がん・口腔がん細胞株における発現を定量RT-PCRにて解析した。発現が確認されたlncRNA/mRNAのうち、高発現だったもの6種類についてsiRNAを設計し、ノックダウンががん細胞の増殖に与える影響をcell viability assayにより検討した。その結果、ノックダウンによりがん細胞の増殖が抑制されたlncRNA/mRNAペアを2種類同定した。
2: おおむね順調に進展している
当初の予定通り、データベース検索を行い、該当するlncRNAをリストアップした。またがん細胞を用いてそれらの発現解析および機能解析を行い、研究目的に合致するlncRNAを同定しえた。
lncRNAとmRNAの相互作用について、がん細胞を用いてノックダウンおよび過剰発現を行い、ウエスタンブロット、flow cytometry、RNAプルダウンアッセイ、MTTアッセイ、遊走・浸潤アッセイなどによる機能解析を行う。
本年度はデータベース解析が中心であり、試薬および消耗品の購入が少なかったため。
来年度は、細胞培養試薬、オリゴヌクレオチド、遺伝子導入試薬、抗体、酵素などの試薬消耗品に使用する予定である。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)
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