ELAS1ペプチドはサイクリンG1 とPP2A B'γ との結合を阻害する。ELAS1 の過剰発現は骨肉腫細胞、前立腺癌細胞、舌癌細胞において、γ 線照射やカンプトテシン刺激によってアポトーシスを引き起こす。しかし、この現象は正常細胞では起きなかった。ELAS1を発現するアデノウイルスを舌癌細胞に感染させるとアポトーシス死を起こした。ELAS1を29アミノ酸から10アミノ酸まで短縮したペプチド(ELAS1-t) を作成し、DU145 およびSAS 細胞に導入した場合でも効率的にアポトーシスを誘導した。この結果からELAS1-t はペプチド医薬品としても有用であることが示唆された。
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