本研究では、国内河川水から分離した自由生活性(自立的な増殖が可能)の極微小細菌Aurantimicrobium minutum のゲノム解析を行った。その結果、本細菌のゲノムサイズは約1.6 Mbpと極めて小さく、その代謝系は単純化ないし合理化されていた。他の細菌が作り出す代謝産物に依存してきた結果として、自身にとって負担の大きい代謝機能に関する遺伝子群を失うようにゲノム縮小が進んできたと考えられる。また、ロドプシン様の遺伝子を有することから、本細菌が光エネルギーをその増殖や生存に利用する可能性も明らかになった。
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