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真核生物の遺伝子の転写には、RNAポリメラーゼIIが結合するコアプロモーターが必要である。その性質をレポーター遺伝子を用いて直接テストできる実験系の開発を目指した。脊索動物であるホヤの胚では受精直後はゲノムからの転写が抑制されているが、受精直後に導入したレポーター遺伝子はこの時期にエンハンサーを必要とせずに発現した。しかし、実験系として用いるには個体間のばらつきが大きかったため、その原因の一つとなる初期胚での転写の抑制機構について解析した。他の動物と同様に、細胞分裂回数に依存する機構と受精後の時間に依存する機構が存在したが、ばらつきは前者の機構のせいである可能性が高いことが分かった。
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