本研究では、ユビキチン・プロテアソーム系の多彩な生理機能を明らかにするために、基質側からE3を探索するシステムを構築した。出芽酵母のタンパク質半減期データベースから、機能的に重要な短寿命タンパク質を複数個選択した。そしてE3欠失株あるいは発現抑制株を用いてこれらのタンパク質の分解を制御するE3の同定を行った。その結果、Nup1、Tma17、Hcm1、Cdc1そしてSpo12の分解を制御するE3としてそれぞれ、p70、p75、p75、p65およびp150、そしてp340を見出した。さらにはp340によるSpo12分解の生理的意義を明らかにした。本研究によりユビキチン系の新たな機能が解明された。
|